埼玉県の有料老人ホーム事情
埼玉県では60歳以上の男女は約160万人で、埼玉県全体でみると4.5人に1人、つまり約22%が60歳以上の男女ということになります。
その埼玉県の有料老人ホームの数は、2009年現在で135。
ひとくちに有料老人ホームといっても、それぞれ「住宅型」「健康型」「介護付き」と住まいの形態によってサービス内容が大きく異なり、入居者の選択の幅も広くなっていますので、自分にあった住まい方を考える必要があります。
高齢期における社会保障に関する意識等調査
厚労省は2009年8月5日、ホームページで「平成18年高齢期における社会保障に関する意識等調査報告書」を公表しました。
それによると、老後の生活といった場合、どういう生活を思い浮かべるか?については、「年金を受給するようになった生活」が最も多く54.3%、次いで「老化に伴い体の自由がきかなくなった生活」が26.3%、「仕事から引退したり、仕事を人に任せるようになった生活」が24.0%、「子どもが結婚したり独立した後の生活」が21.2%となっている。
老後において不安に感じるものは「健康の問題」の割合が最も多く47.4%、次いで「生活費の問題」が33.3%となっている。年齢階級別にみると、若い世代においては「生活費の問題」の割合が多くなっているのに対し、高年齢層では「健康の問題」の割合が多くなっている。
就労希望年齢の質問、何歳まで働きたいかについては、「65歳まで」とする者の割合が26.8%、「60歳まで」とする者が22.3%、「70歳まで」とする者が16.4%となっている。
老後の生計を支える手段として最も頼りにする(1番目に頼りにする)収入源は、「公的年金による収入」の割合が最も多く64.3%、次いで「本人や配偶者の就労による収入」が15.2%となっている。
年齢階級別にみると、高年齢層では「公的年金による収入」が約8割近くを占めているが、若い世代では「本人や配偶者の就労による収入」「貯蓄または退職金の取り崩し」など、「公的年金による収入」以外の比率が多くなっている。
老後の生活の中で生きがいを感じることは「教養・趣味を高めること」の割合が最も多く、44.4%、次いで「家族との団らん」が41.8%、「子どもや孫の成長」が41.7%となっている。
性別にみると、男性は「教養・趣味を高めること」の割合が44.5%となっており、女性は「子どもや孫の成長」の割合が45.3%となっている。また「働くこと」「スポーツをすること」の割合は、男性の方が多く、「子どもや孫の成長」「家族との団らん」「友人や地域の人との交流」の割合が女性の方が多くなっている。
「ケアリングステーションらいふ川口」が2009年10月オープン
有料老人ホーム運営や環境分析事業を営むらいふ(東京都品川区)は、埼玉県川口市に介護付有料老人ホーム「ケアリングステーションらいふ川口」を2009年10月1日にオープンしました。
介護付有料老人ホーム「ケアリングステーションらいふ川口」は、1階にクリニック、2階に看護師が24時間常駐する「重難度介護専用フロア」を設置し、他の施設では受けられない身体状況の人の受け入れも可能だそうです。
入居一時金はなく、入退去時も料金は日割り精算。
同社がこれまで利用者や家族と関わった中で、一番多かったのが
「退去の条件は何ですか」
「入院しても戻ってこられますか」
など、最期までここにいられるかを心配する言葉だったという。
認知症が重度になると退去を迫られたり入居を拒否されるケースも増えるが、同社は提携する医師や24時間看護師配置などにより、重度認知症や経管栄養、気管切開など在宅や他の介護施設での生活が難しい人をケアする体制を整えた。すべて個室の全63床のうち、重難度介護専用フロアを20床設けた。
◆入居一時金・保証金不要、申込金50万円
◆月額利用料は19万8,000円から(家賃・食費・管理費・水道光熱費含む)
◆重難度介護専用フロア利用料はプラス70,000円。
◆おむつ代と医療費は利用した場合のみ自己負担
◆1泊15,750円で体験入居も受け付けている。
介護地獄 脱出!
週刊 ダイヤモンド 2009年 5/9号「介護地獄 脱出!」
2009年5月9日号で「介護の特集」は3回目。
初回のタイトルは「介護地獄」。介護を必要とする人は今後、加速度的に増えるのに、施設の数は行政当局の"総量規制"により、それほど増えない。
将来、いわゆる"介護難民"の大量発生は必至で、このままでは家族には多大な負担が乗りかかってしまう......という啓発的な意味合いを前面に出した特集でした。
しかし今回は「脱出」の文字がある通り、現在、生じている介護の諸問題からいかに脱出するか、現在の介護の状況を理解して欲しい、今から将来の介護に備えて欲しい、自分の老後を真剣に考えて欲しい......などの思いを胸に、特集班は取材に当たりました。
構成は、「在宅編」と「施設編」に分けて編集してあります。
在宅編では、昨今増えつつある「男による介護」や「遠距離介護」の実態とその対策、老人ホームなどの高齢者施設には入らず、できる限り自宅で生活し続けたい人のための安価な自宅の改修法「200万円からできる"終のすみか"の作り方」を掲載しています。
また施設編では、"終のすみか"となり得る高齢者住宅の実態や選び方について、取り上げています。
週刊 ダイヤモンド 2009年 5/9号「介護地獄 脱出!」
高齢者向けの住宅【有料老人ホーム】
有料老人ホームでは、食事の提供や入浴などのサービスの有無及び内容は施設により異なります。
有料老人ホームの種類には、「住宅型」と「健康型」があります。
「住宅型」有料老人ホームは、老人を入居させ、食事等のサービス又は洗濯、掃除、健康管理など日常生活上必要なサービスのいずれかを供与します。
介護が必要となった場合は、入居者自身の選択により、地域の訪問介護等の居宅介護サービスを利用しながら継続して生活することができます(施設における介護サービスの提供はありません)。
食費、家賃相当、管理費等は、全額自己負担で、入居一時金等を必要とする施設もあります。
「健康型」有料老人ホームは、老人を入居させ、食事等のサービス又は洗濯、掃除、健康管理など日常生活上必要なサービスのいずれかを供与します。
介護が必要となった場合は、契約を解除し施設から退去しなければなりません(施設における介護サービスはありません)。
食費、家賃相当、管理費等は全額自己負担で、入居一時金等を必要とする施設もあります。
介護付き有料老人ホームは、要介護者(原則65歳以上)に対して、入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を提供する施設です。(施設の職員が介護サービスを提供する場合と外部サービスを利用する場合とがある。)
介護サービス費の1割、食費、家賃相当、管理費等が自己負担で、入居一時金等を必要とする場合もあります。
有料老人ホームの契約方式や利用料支払い方式には次のようにいくつかの方式があります。
【有料老人ホームの契約方式】
利用権方式
居住部分と介護や生活支援等のサービス部分の契約が一体となっているもの
建物賃貸借方式
賃貸住宅契約と介護や生活支援等のサービス部分の契約が別々になっているもの
終身建物賃貸借方式
建物賃貸借契約の特別な類型。入居者の死亡によって契約が終了する
【有料老人ホームの利用料支払い方式】
一時金方式
月払い方式
前払い金がなく、家賃相当額等を月払いする方法
選択方式
利用者によって一時金方式と月払い方式のいずれかを選択できるもの
有料老人ホームの利用に当たっては契約内容をよく確認する必要があります。
苦情急増 保証金などの返金や解約のトラブル
全国の消費生活センターに寄せられた有料老人ホームをめぐる苦情が2007年度で327件と過去最多となったようです。
2008年度は集計中だが、400件を越えるといわれています。国民生活センターによると、入居時に払う保証金などの返金や解約のトラブルが苦情の8割を占める。
38万人超の高齢者が特養老人ホームの空きを待つ中、「ついのすみか」となる老人ホームは増え続けるが、入居者保護の態勢はなお追いついていないようです。
厚労省は2006年の老人福祉法改正で、老人ホームの指導指針に「90日以内に解約した場合は全額を利用者に返還」というクーリングオフ規定を盛り込んだが、クーリングオフに応じない場合のほか、契約書や重要事項説明書を見せない業者もいるそうです。
介護を必要とする高齢者の住まい
高齢者の住まいには、心身の状態によって、各種あらゆる施設・サービスがあります。大まかな分類を見てみましょう。
高齢者になると、心身の状態によって住み慣れた自宅での生活が難しくなることがあります。
◆有料老人ホーム
◆適合高齢者専用賃貸住宅
などのように住まいの形態によってサービス内容が大きく異なり選択の幅が広い施設もあれば、
介護を必要とする高齢者が利用できるものとしては、
◆特別養護老人ホーム
◆認知症グループホーム
◆介護付き有料老人ホーム
などがあり、
医療的管理の下で介護やリハビリテーションを必要とする方のためには、
◆介護老人保健施設
◆介護療養型医療施設(平成24年3月末日をもって廃止)
があります。
ある程度自立していても食事や入浴などのサービスを受けたいという人のためには、
◆ケアハウス
◆軽費老人ホーム
などがあります。
住み慣れた自宅・地域で生活しながら介護サービスを受けたいという方のためには、
◆訪問介護による居宅サービス
などが提供されています。
このように、高齢者の「住まい」は多様であり、個々の方の健康状態やどのような住まいの形態を望むのかなどにより、自分にあった住まい方を考え、見つけていくことが大事になります。
介護等のサービスを提供する高齢者向けの住宅
介護等のサービスを提供する高齢者向けの住宅には以下の3種類があります。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、有料老人ホームのうち、要介護者(原則65歳以上)に対して、入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を提供する施設です。
介護サービス費の1割、食費、家賃相当、管理費等などが自己負担となります。
認知症グループホーム
認知症グループホームは、認知症の要介護者(65歳未満であっても初老期認知症に該当する者を含む)に対し、家庭的な環境の中で共同生活を営む住居において、入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練のサービスを提供する施設です。
介護サービス費の1割、食費、家賃相当、おむつ代、その他日常生活に必要な費用等が自己負担となります。
適合高齢者専用賃貸住宅
適合高齢者専用賃貸住宅は、居室面積や設備など一定の住居水準等の要件を満たし適合高齢者賃貸住宅として介護保険法施行規則に定める届出をしたもので、要介護者(原則65歳以上)に対して、入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を提供する施設です。
介護サービス費の1割、食費、家賃、共益費、敷金その他一時金等が自己負担になります。
介護保険とは?
介護保険では、介護が必要になっても、できる限り自宅で、自立した生活ができるよう、必要な福祉・医療サービスを総合的に受けられる仕組みを目指しています。
介護保険は、助け合いの考えでお互いに保険料を負担し、誰かが介護が必要になったときに、介護サービスを提供する仕組みで、原則として40歳以上の人が加入します。
介護保険の運営に必要な費用の半分は加入者の保険料、残りの半分は公費(国、都道府県、市町村)で負担します。
介護保険の適用には、まず市町村に介護サービスの利用を申し出た上で、市町村が介護や支援の必要性について認定を行います。
市町村から要介護(1から5、または経過的要介護)の認定を受けた人は居宅介護支援事業所に、要支援1・2の認定を受けた人は、地域包括支援センターにサービス計画の作成を依頼し、介護サービスの利用が始まります。
また、要介護・要支援には該当しないけれども、そのおそれがある方は、市町村の行う介護予防事業を利用することができます。
介護保険に加入できる人は、
◆65歳以上の人
◆40歳以上65歳未満の医療保険加入者
「65歳以上の人」と「40歳以上64歳までの人」では、介護サービスを受ける条件や保険料の納め方が違いますのでご注意ください。
◆介護保険に加入できる65歳以上の人
要件は、市町村の住民のうち65歳以上の人です。住所の市町村に要介護認定を申請し、常に介護が必要であったり(要介護状態)、一定の支援が必要な場合は(要支援状態)、原因を問わず、介護保険サービスを利用することができます。
保険料は、所得に応じて6段階以上に区分されて定められています。
保険料の段階や段階ごとの金額は市町村によって異なります。
保険料の納め方は、年金の額が月額1万5千円以上(年間18万円以上)の人の場合、原則として年金から天引きされます。
>◆介護保険に加入できる40歳から64歳までの人
要件は、老化に伴う病気(特定疾病)による障害で要介護・要支援状態になった場合に限り、介護保険から介護サービスを受けることができます。
保険料は、健康保険・国民健康保険といった医療保険料に上乗せして、徴収されます。
老化に伴う病気(特定疾病)とは?
がん末期
関節リウマチ
筋萎縮性側索硬化症
後縦靱帯骨化症
骨折を伴う骨粗鬆症
初老期における認知症
パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳基底核変性症及びパーキンソン病)
脊髄小脳変性症
脊柱管狭窄症
早老症
多系統萎縮症
糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
脳血管疾患
閉塞性動脈硬化症
慢性閉塞性肺疾患
両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
老人ホームの入所者のカードでお金引き出し
産経新聞によれば、埼玉県警岩槻署は2009年4月28日、窃盗の疑いで、さいたま市見沼区深作の契約社員で元介護付き有料老人ホーム「フローラ蓮田」(蓮田市)の副事務長(48)を逮捕しました。
岩槻署の調べでは、前田容疑者は平成17年8月と11月、フローラに入所していた女性(81)のキャッシュカードを持ち出し、現金計100万円を引き出した疑いが持たれている。
岩槻署によると、前田容疑者は老人ホームの金庫から、女性のカードを無断で持ち出したという。